公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

藤沢市では平和事業の一環として「平和の輪をひろげる実行委員会」という市民と行政との協働の取り組みがあります。今年は、私も一市民として参加しています。これらの取り組みの背景や平和運動の歴史もよくわからないまま、思い立って飛び込んだわけですが、だんだんに事情がわかりつつありますので、それを書いておきます。間違いがあったらご指摘ください。
 先月あった6月議会では、藤沢市核兵器廃絶平和都市宣言施行35周年を記念して一般質問で藤沢市の平和事業をとりあげました。
https://docs.google.com/viewer…
 藤沢市が副会長市となっている日本非核宣言自治体協議会は、5月29日の総会決議で日本政府の核兵器禁止条約制定交渉不参加に抗議しました。なぜだか、未だに同協議会のホームページには決議文がアップされていないので、以下に載せておきます。
https://docs.google.com/viewer…
 この決議文にもある、世界中の7千以上の都市が加盟する平和首長会議は、2003年に、2020年までの核兵器廃絶を目指す『2020ビジョン』を掲げ、その具体策として核兵器禁止条約の発効を目指しています。そして、2007年からは同条約の交渉開始等を求める市民署名活動が行われています。以下はオンライン署名のページです。
https://www.ssl-z.city.hiroshima.jp/pcf/signature_jp/
 お隣の茅ヶ崎市は、核兵器廃絶平和都市宣言をしているものの日本非核宣言自治体協議会に加盟してはいませんが、市の平和事業として広島市長が会長を務める平和首長会議の署名活動に取り組んでいます。一方で、藤沢市は、この署名活動に取り組んでいません。
 また、神奈川県は都道府県では唯一協議会に加盟していますが、平和首長会議の署名活動には取り組んでいないとのことです。一方で、2016年から開始されたヒバクシャ国際署名に、黒岩知事は署名しています。こちらには、神奈川県内の19市中、9市長が署名していますが、藤沢市長は署名していません。以下がオンライン署名ページです。
http://hibakusha-appeal.net/signature.html
 一般質問で、藤沢市日本非核宣言自治体協議会の副会長市として取り組んでいることは確認でき、総会決議と考えは一致しているとのことではありましたが、一方で具体的な取組に関しては、やれることすらやっていないということがいくつもあることがだんだんにわかってきました。
 即時の物理的な核廃絶が難しくとも、少なくとも、その使用を禁止し無効化する国際的な枠組みを2020年までにつくる、というぐらいの良識は、人類の名誉に懸けて成し遂げなくてはなりません。