公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

物欲

 格差を生む不当な搾取は是正するべきだが、日本で言う貧困層は、グローバルスタンダードに照らせばほぼ貧困に当たらない。
世界銀行の設定している国際貧困ラインは1人1日あたり1.98ドル。私の経験上、2007年当時、ウズベキスタンの僻地のホームステイ先では、私を含む1家5人の1日の食費が1ドル程度(たぶんそれ以下)だった。(私は数か月間のうちに10キロ程度は痩せた。)その家は平均的な一家だったし、それなりに工夫して生活は成り立たせていた。当然、部屋にはほとんど家財はなく、棚があっても、何も並んでいないのが普通だった。
 これだけ物質的には恵まれた日本社会に住んでいながら、真に貧困に陥っていない人々までもが生活苦を言うのは、恵まれた環境に慣れてしまい感覚が麻痺しているのではないかと思えてならない。(悪く言えば、卑しさを感じる。)
 欲、特に物欲は、満たされると麻痺し、さらなる欲が生まれ、どんどん増長する。物欲に支配される。
 欲を抑え、無駄を削ぎ、洗練し、些細な物事の機微を感じて楽しむ、それが伝統的な日本文化だと私は思う。

▶貧困よりも、格差を問題にするべきだ

▶ 日本文化のほとんどには精神修養の要素がある

▶学校教育の影響は大きいですし、教育が軽視されていること自体が日本文化退廃の一面だと思いますが、どんなに過酷な教育環境だろうが、経済状況だろうが、精神性というのは、自分がどうあろうとするかということに尽きるわけで、結局は本人次第、自己責任の際たるものだとも思います。

▶学校給食を無償化すればいい

藤沢市では、平成29年度末時点の学校給食費支払い対象者2万1,953人中、未納者は317人で1.4%。ちなみに、就学援助を受け、給食費が公的支給されている小学生(準要保護世帯)は約3300人。