公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

最終局面、議会の見識を発揮せよ!辻堂市民センター再整備事業

本日、藤沢市議会の本会議で、多くの疑義が呈されてきた辻堂市民センター再整備の工事契約議案(第20号から23号)が委員会付託されることなく即決されます。
議案は以下で見られます。
http://shigikai.city.fujisawa.kanagawa.jp/g07_giketsu.asp?Sflg=2&KAIGI=2019/09/02,2019/10/08,74
可決され、工事が始まれば後戻りはできません。
現段階の設計の妥当性・正当性を判断する最後の議決です。
各議員がどのような判断をするのか、よく見届けましょう。

私は主に以下の点を問題視してきました。
①根拠のない不必要な津波避難設備(スロープや屋上避難スペースなど)
②音に敏感な生徒も在籍する養護学校に対する消防サイレン音の問題
③基本構想の初期段階にあった周辺住民を欺きミスリードした配置アンケート
④建設検討委員会民間委員の適格性(民間委員は出身母体に対する周知や情報集約をしておらず、一部住民だけを特別扱いしており行政の公平性が欠如している。ただし、当初より、建設検討委員会は行政の内部事務の一環であると答弁しているので、そうした行政の在り方が違法とは言えないが、行政運営上の政治責任は問いうる。)
⑤コスト意識。最少経費で最大効果を得ようという努力がなさすぎる。バリューエンジニアリングを導入せよ。


▶傍聴された方の話によると、大した質疑もなく、意見の表明もなく、全議員一致で可決されたとのことです。

情けない。このような議会の在り様は、民意を反映していると言えるのか?
疑義を呈してきた共産党までもが賛成するとは思いませんでした。
全会一致して辻堂市民センター再整備がこのまま進行することを容認したということですね。
問題の自覚があってのことであれば致し方ありませんが。
後戻りはできないとしても、1年以上のスケジュール遅れや混乱を招いたことに関し、今後の市政に活かすためにも第三者委員会を立ち上げるなどして事業全体を検証するくらいの自浄作用を発揮してもらいたいが、期待はできまい。