公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

有事の平和ボケ

公共政策上、職業に貴賤はない
それぞれが分業し、役割を分担して、この社会を支えているのである
全て職業は、それに従事する人にとっては生業だ
賤しい職業があるとすれば、人権に係わるのだから禁止しなくてはならない
この有事に際し、必需を優遇し、それ以外の職業を邪険に扱うのは、職業に貴賤のあるこの社会の実態を物語っている
最低賃金は保障されているが、労働価値・対価は自由競争の名の下に、常日頃から、差別・格差が罷り通っている
一律に社会・経済の活動を抑制しなければならない有事にあっては、ライフラインを担う産業を公営化、それ以外は休業、公務員の給与も含め一律のベーシックインカムを支給する、もしくは配給制にする、というくらいのことをするべきだ
有事なのに、平時と同じ感覚で、平時と同じように経済や社会の活動の維持をしようとしているところに無理・矛盾がある
有事においては、社会が一丸となってそれに向き合うためには、一時的に、主体的に、社会主義化しなくてはならない

常々感じるが、議員を含む公務員は、安定した高給が保障された特権的世界に胡坐をかき、我が事として公共政策に取り組めていないように思えてならない。とりわけこうした有事において、社会全体が痛み分けをしなければ、利己主義、やったもの勝ち、といったことが罷り通るようになり、社会秩序は崩壊する。