公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

不正発覚続出!自浄作用の欠如

 昨年6月のスポーツ推進課の公金横領、今年4月の生活援護課の保護費詐取、そしてこの7月に発覚した学校給食課の給食費横領。立て続けに藤沢市職員の不正が発覚しています。いずれも、ここ数年間の内になされた不正です。庁内モラルが急速に悪化したのか、古くからの体質で、たまたま発覚した氷山の一角なのか。
 私はただ一人、先の6月議会で生活援護課の不正を追及しましたが、職員間のかばいあい、性善説にたった不正防止意識や自浄作用の欠如、といった体質的問題をつくづく感じました。再発を防止する、庁内をくまなくチェックする、との弁を繰り返すさなか、今回の学校給食課の件も被害を受けた業者からの苦情が発覚の契機なのであって、内部告発や内部チェックといった自浄作用が機能していないのです。
 この一年間、議員として市役所内に席を置き、議決事項に関わるだけでなく、個別の聞き取りなどをしていても、市の業務は市民の個人情報を扱う性格もありますが、業務実態がほとんど分りません。例えば、行政の在り方を検証できるよう行政職員が業務上作成した文書は行政文書として管理・保存されていなくてはなりませんが、多くの場合、検証しようにも、あるかどおかすら請求してみないとわからないのが現状です。 
 不正防止の仕組みづくり機能、不正意識の啓発機能、不正を見つけ出すチェック機能、それらがないわけですから、あらゆるところに不正可能な仕組みがあってもおかしくないのです。すなわち、そうした不正可能な仕組みを悪用できる立場にあるあらゆる職員が不正を疑われうる状況です。
 第三者委員会による不正調査なり、意思決定の流れや業務の実態をさらけ出さずして、失った信頼を回復する手立てはない、ように思います。市当局の自発的主体的な不正調査、情報公開を強く求めて参ります。