公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

中途半端が状況を悪化させる

 医療崩壊も、介護崩壊も、雪崩倒産も、差別や偏見も、防ぎえることが防げていない。
 非常事態を宣言するということは、国家として、国民全体で、大同団結して問題に取り組むという宣言である。憲法上の制約があるのは当然だが、その枠内でやれる限りの手を尽くすべきだ。政府が緊急事態宣言をしたからには、その下で起きていることには全て政府が責任を負わなくてはならない。
 しかし、安倍総理の会見を見ていると、現憲法に緊急事態条項がないのだからこの程度しかできない、それみたことか、と臍を曲げているかの態度に見える。布マスクの配給などという子供じみた政策にしても、466億円もの予算があれば、どれだけの政策を打つことができることか。
 社会・経済を抑制する必要があるのだから、強く要請するとともに、それができるように補償するべきところ、中途半端にお願いベースで補償もままならず、中途半端にしか抑制できないために効果も中途半端。正直者が馬鹿を見る。善良な市民の自己犠牲、協力が報われない。