公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

安保法制継続審議を求める陳情否決!?

<沈黙した藤沢市議会>
 安保関連法案に関し、9 月に成立するまでの間、全国1741市区町村議会と47都道府県議会から400以上の意見書が国会に出されました。しかし、藤沢市議会は、6 月議会と9 月議会にそれぞれ3 本ずつ市民によって出された廃案や慎重審議を求める請願や陳情をことごとく否決しました。昨年末の12 月議会で「国会における憲法論議の推進と国民的議論の喚起を求める意見書」を採択して以来、賛成の意見書を採択するわけでもなく、「市民を代表して声を表明する」という地方議会に与えられた権能を完全に拒絶した格好です。
 法案の賛否以前に、国の在り方に関わる重要法案を性急に通してしまうことを懸念する市民の声を代弁し、『継続審議』を具体的に提案する下記の陳情を、私は審査が付託された総務常任委員ではありませんので水面下で応援しました。
 結果は6 対1 の大差で否決されました。
政党政治から市民政治へ>
 国政、市政共に、これだけ民意と政治が乖離している事態というのは、選挙制度の問題も含め、既存の柵(しがらみ)だらけの“政党政治”が機能していないということなのだと思います。市民の手に政治を取り戻すには、他人任せにせず、主体性を持ち、我が事として政治に向きあい、自ら政治を動かすというくらいの気概が必要です。現代は、誰もが自律して情報を得たり、発信したり、協同できる社会状況でもあります。市民目線で市民と直接つながる市民派の政治家が求められているのだと思います。私自身、そうした市民派の政治家であろうと思いますし、市民派の仲間を増やしていきたいと思っております。

国会における安全保障関連法案の継続的な審議を求める意見書の提出についての陳情
【陳情項目】
 現在、国会で審議されている安全保障関連法案について、国民世論の裏づけのある審議
となるよう、国民が法案を十分に理解し、議論を深めることのできる時間を確保するた
め、今国会での性急な採決を行わず、継続審議とするよう求める意見書を国へ提出してく
ださい。
【陳情理由】
 私たち藤沢市民は、「核兵器廃絶平和都市宣言」をし、「核兵器廃絶平和推進の基本に関する条例」を制定するなど、平和を守るための事業を重要視してきた藤沢市のこれまでの歩みに誇りを持っています。
 現在、国会で審議されている歴代内閣が容認してこなかった集団的自衛権の行使を可能
にする安全保障関連法案は、日本国および国際社会の平和をどのように築いていくのか、
これからの日本国の在り方、ひいては国民の生き方に関わる重要法案です。
 安倍晋三総理大臣をはじめとする政府与党の幹部からも「国民の理解が足りない」との
声が出ているように、国民が法案の意味を理解し、我がこととして捉え、様々な立場の間
で相互の理解を深め、そうした世論を国会に反映するためには、数年をかけ、これを争点
とする選挙を経るなど、相当な時間が必要です。
 国民が十分に理解し納得した上でこの重要法案の可否が議決されるよう、国に対し継続
審議を求める意見書を提出することを藤沢市議会に陳情いたします。