公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

市民シアターで前代未聞のアクシデント

昨日、市民シアター第九を唄う会のコンサートで前代未聞のハプニングがありました。演奏途中、機関銃掃射を想起させる凄まじいノイズが、約20秒に渡り、舞台に向かって左側スピーカーから響き渡りました。一瞬、劇場テロかと思いました。
 演奏は一時中断したものの、すぐに再開されましたが、3年に一度の晴れ舞台を台無しにしてしまいました。打ち上げの席上、指揮者の方は、より観客の集中力が高まり特別な演奏会となった、と皮肉まじりのプラス思考でご挨拶されていましたが、施設管理として、こんなことがあっていいはずがありません。
 施設管理の指定管理者である藤沢市民会館サービス・センター株式会社のシアター長は、設備の老朽化でいつこうした問題が発生しても不思議がないと話していた、と言い訳していましたが、リスクを抱えたまま施設を貸し出して言いわけがありません。それも有料で。主催者には施設利用料を返金し、お客さんにはチケット代も返金し、出演者には損害賠償しなければない事態です。
 ライブ芸術は、一発勝負で取り返しがつかないものです。会場の不備が邪魔をするなどということは問題外。こんなことは二度と繰り返してはなりません。
 藤沢市では、近年、既存建物の建て替えで、新しい建物をいくつも作っていますが、既存建物のメンテナンスを目に見えておろそかにしています。これも事後修繕(近年、予防保全・長寿命化に切り替えつつあります。)がもたらす弊害の一つです。問題が起きるまで予防修繕をしていないから、ぼろぼろになるまで放置し、使い捨てるわけですが、極めて無責任な施設管理のあり方です。施設の質を保つのが本来の施設管理者の責務です。
 演奏途中、シアター長らに、演奏が終わった後、演奏者と観客に事情を説明し、失態についてきちんと謝罪するべきですよ、と忠告しておきましたが、それすらもありませんでした。市長も最後までいたのですから、市長としての一言があっても良かったでしょう。シアター長は、終演の館内放送の後にお詫びの放送も流したと言っていましたが、私も聞こえませんでしたし、帰り始めた観客にも聞こえなかったに違いありません。市の信用はガタ落ちです。
 施設管理も、事故対応も、まったく常軌を逸しており、情けない限りです。市議としても責任を感じております。今後も市議を続けていけるならば、徹底して改善して参る所存です。