公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

感染爆発前夜?積極的なPCR検査の必要性

イタリアや韓国などは、PCR検査を積極的に実施したから感染爆発や医療崩壊が起きていると言えるのだろうか?

PCR検査を受けるために人々が病院へ殺到し、そこで感染拡大したということはあるだろう。確かに、平常時より病院に人が集まれば病院関係者の感染リスクは高まる。しかし、満員電車等、過密空間は至る所にある。現在の日本の対応は、小中高校の一斉休校やイベントの自粛を要請しているが、「持ちこたえている」として緊急事態宣言を出すことなく、日常活動はほとんど制限がない。PCR検査を積極的にしていないことで病院関係者の感染リスクは抑えられているかもしれないが、感染爆発している海外の地域と比して感染拡大の場が少ないとは思えない。

感染拡大の速さと、握手やハグといった挨拶の習慣やマスクをする習慣とは、関係があるに違いない。

今、日本では、検査されているのは重症者と濃厚接触者が中心。検査を受けていない無症状者や軽症者は、感染の自覚がない。野放し状態であるのだから、実際の感染者は把握されているより多いのは確実。しかし、ある程度一定の割合で重症化するのだとしたら、重症化した人が少ないということは感染者も少ないということか?
考えられる要因としては、核家族化や世代間交流の希薄さは、日本の特徴でもある。重症化しにくい集団の中で蔓延していて、たまたま重症化しやすい高齢者まではまだ影響が及んでいないというに過ぎないということかもしれない。

感染拡大の実態がわからない以上、まったく安心できる状況にはない。マスクが足りなくなったら、マスクの効果や必要性を過小評価しはじめたり、相変わらず検査に消極的だったり、日本の対応は平和ボケしているように思えてならない。