公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

使命感なき日本の新型コロナ対策

 国家の非常時、緊急事態であるのだから、国家・社会のために一丸となって取り組まなくてはならない。
 しかし、お願いベースで補償もないために、業種によって受けるダメージに大きな差が生じている。
 公共政策としては、影響を受ける者と受けない者がある場合、受ける者に対して補償をするのか、均等に影響を受けるように調整するのか、どちらかでなければ公平性の原則に反する。
 リモートワークなどで工夫して続けられる業種はいいが、完全に仕事ができない業種も多い。
 休業して収入がなくても、支出がなければ休眠しているに過ぎないが、家賃等の固定費は常に圧し掛かる。
 工夫して事業を継続できる業種まで活動を抑制するのは不合理であるし、民間同士で均等に痛み分けすることも難しい。
 やはり、被害の少ないところに大きな税負担をしてもらい、公費(税金)を被害の大きなところの支援に当てる、といった公平性を担保するための再分配を公共の責任でしなくてはならない。