増税不可避な借金財政
借金財政の意味するところは、負担している以上の贅沢をしているということに他ならない。
しかし、贅沢を実感できないのは、公共を食い物にしている人々がおり、税の使われ方が公平ではないから。誰にとっても公平に享受できている公共であり、そのために必要な借金であるのなら、負担している以上の贅沢をしているのだから我慢しよう、とならなければならない。
一方、平等に負担しているのに、一部の人々が利益を貪り、その結果、将来世代に負担を課しているのであれば、まずはそれら既得権をなくそう、という話になる。しかし、無駄があるから増税せずに、まずは無駄をなくすことが先、という主張も無責任。無駄がなくせないのも現代を生きる我々の責任である。現代社会に掛かる費用は現代人の税収で賄い、将来世代にツケを払わせるようなことはするべきではない。
将来、必ず社会が豊かになっていくのであれば、財政の平準化にも意味はある。しかし、人口が減り、国際社会の中で一人勝ちするようなエゴイズムが維持できるはずもなく、将来世代にはただでさえ社会課題がどんどん圧し掛かるのであるから、借金まで背負わせるのは酷であり、現代人の身勝手・自分本位としか言いようがない。
借金財政である以上、増税は不可避。それを消費税でやるべきなのか、所得税などの累進課税でやるべきなのかは意見が割れる。私は、格差を是正する再分配機能もある累進課税を増税するべきだと思う