公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

議会史を編纂する資格

 

写真は本日付け東京新聞の21面です。私の見解を改めて書いておきます。

 前回30年前の『議会史』は、その当時の様々な資料の入手が難しいために資料的価値があるとは思います。
 藤沢市議会史には資料編、年表編、記述編があるのですが、とりわけ記述編は執筆者の主観によるエッセイに過ぎず、歴史書としての価値はないと思われます。
 インターネットが普及した今、資料はデジタルアーカイブス化し、歴史を証言したい人にはそれを投稿できるサイトを設ければいいのではないでしょうか。
 公共的に、客観的に、歴史を物語ることなどできようはずもなく、時の権力、多数派にとって都合のいい歴史書など、巨額な税金を掛けるような公益性があるとは到底思えません。
 そして、本当に議会史を編纂したいのであれば、それに備えて常に資料の整理、分析をしていれば、それをまとめれば事足ります。
 しかし、藤沢市議会は『休憩』を恣意的に濫用し、知られたくない都合の悪い議論はそこで行われるため、議事録は虫食いの様になっています。また、会議資料も掲載していません。実質的に最高意思決定機関となっている非公式な代表者会の議事録もありません。
 それゆえに、議事録だけでは議論を読み取ることも困難です。
 普段は都合の悪いことを隠し、後から都合のいい歴史を創る。
 これは議会の在り方そのものの問題です。
 このような隠蔽体質、ご都合主義が常態化している現状を棚に上げ、巨額な税金を使って議会史を編纂する資格が今の藤沢市議会にあるのでしょうか?