公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

議案第94号教育長の任命について、市民派クラブの討論を行います。
 直近の問題として、教育長候補者が部長をつとめる本市の子ども青少年部の青少年課が所管する「平成 28 年度藤沢市青少年育成市民のつどい」があった際、代表質問でも指摘したように、その中で行われた外部講師による講演会の内容に藤沢市人権施策推進指針に反する点があったことや、同講師の経営する会社の営業活動に「市民のつどい」が利用されたことに関し、私や男女共同参画課、法務課が人権やコンプライアンス上の問題を指摘するまで担当者にはその問題意識がなく、指摘してもなお当初は部長決裁において問題を認めませんでした。
 何か事情があるのかも知れません。
 本来なら全員協議会の場などでそうしたことに関して任命者である市長の見解をお聞きしたり、任命を受けるにあたっての候補者の所信をお聞きしたりして、人権感覚について確認した上で議決に臨みたかったのですが、議会サイドの都合で叶いませんでした。
 市長が直接任命することとなった新しい教育長は、教育委員長も兼ねるわけですから、その責任はなおさら重く、独立行政委員会の長として、教育の政治的中立性を守り、リーダーシップを発揮することが求められます。
 同候補者は様々不祥事が相次ぎその検証もままならない藤沢市政の中核を担ってきた人物であり、様々不祥事の相次ぐ現在の藤沢市教育委員会を立て直すことのできる適任者であるかの判断はいたしかねますので、本人事議案には反対します。