公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

総理失格

「次の日程がありますから」と、まだ質問希望者が多数いたのに会見を打ち切った。だが、直後に政府関係者と30分程度打ち合わせただけで、20時18分には帰宅している。
国家を揺るがす危機に際し、国家の命運を賭けた緊急事態宣言を発出する会見以上に大事な日程などあろうはずがない。
あるのであればそれも説明するべきだ。暴風雪対応で急を要するとか、外交上の相手のある予定があるとか、であれば納得しうるが、単に早く帰宅したかっただけではないか。
大した強制力もない緊急事態宣言によって国民の行動変容を生み出すためには、事態の深刻さを共有し、実施する対策の必要性や合理性を納得してもらわなければならない。
そのためには、話が下手であろうが、苦手であろうが、とにかく説明を尽くすべきだ。
それが、国家の政策を掌る総理大臣としての責務である。
説明責任を果たす気がないのであれば、国民の命を預かる資格はない。

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「感染拡大を防止するために全力を尽くし、ありとあらゆる方策を講じてまいります。」と言うからには、感染拡大防止策を最優先するということでなければならない。
最優先しなければならない事態であるのだから当然だ。
しかし、対策の中身は全て中途半端で一貫性なく、感染症対策を最優先して徹底するというには程遠い。
つくづく言葉が死んでいる。

「1か月後には必ず事態を改善させる」と言うからには、改善しなかった時には引責辞任するしかあるまい。