総理失格
「次の日程がありますから」と、まだ質問希望者が多数いたのに会見を打ち切った。だが、直後に政府関係者と30分程度打ち合わせただけで、20時18分には帰宅している。
国家を揺るがす危機に際し、国家の命運を賭けた緊急事態宣言を発出する会見以上に大事な日程などあろうはずがない。
あるのであればそれも説明するべきだ。暴風雪対応で急を要するとか、外交上の相手のある予定があるとか、であれば納得しうるが、単に早く帰宅したかっただけではないか。
大した強制力もない緊急事態宣言によって国民の行動変容を生み出すためには、事態の深刻さを共有し、実施する対策の必要性や合理性を納得してもらわなければならない。
そのためには、話が下手であろうが、苦手であろうが、とにかく説明を尽くすべきだ。
それが、国家の政策を掌る総理大臣としての責務である。
説明責任を果たす気がないのであれば、国民の命を預かる資格はない。