公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

行政の存在意義

 自治体が、郷土愛だとか、地域力を高めよう、とかと言って、地域住民に負担を押し付けるきらいがあります。しかし、それは、行政の責任逃れ、責任転嫁、なのではないでしょうか?
 求められている役割を果たさず、求めている側に責任を転嫁するのであれば、存在意義はなくなります。
 現代社会における最大の不安要因は孤独です。何かあった時に頼れる存在がないとしたら、それ以上の不安はありません。公共は困ったときに頼れる存在であることが求められているのであって、そうした存在であるべきです。
 お互いに、見て見ぬフリしない関係性こそが地域力だと思います。困っている人がいる時、自分で何もできなくとも、声を掛け、公共に繋げることはできます。公共は困りごとを解決するための方法を一緒に考え、公共としてできることを最大限に取り組み、解決まで寄り添う、親身な対応をするべきですが、公共を担う行政の問題解決力が問われます。