公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

「日本モデルの力」の虚構

新型コロナ対応の「日本モデルの力」って何のことか?
 
そもそも成功したと言えるのかも疑問。
 
「10万人当たりの死者数は、アジア・オセアニア地域の多くの国々で日本の0・64人より少なかった」「日本は5月23日時点で100万人当たりの感染者数が世界208カ国・地域のうち多い順から136番目。同じく死者数は94番目だった。中東を除いたアジア地域で日本よりも死者数が多かったのはフィリピンとモルディブだけだ。」(朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASN5V3CQQN5TUHBI00S.html
 
すなわち、死者数が少ないのは地域的な特徴であり、域内では日本はむしろ多いのである。感染者数が少ないのは、検査を絞っていたのだから、実態を反映してはいない。
 
「世界的にも厳しいレベルで定めた解除基準を全国的にクリアしたと判断した」(安倍総理
 
解除基準は厳しいかもしれないが、判断するための統計に信頼がなければ意味がない。厳しい解除基準が本当にクリアできているのなら、小康期にあっては「新しい生活様式」など必要ないのではないか。
 
たまたま危機を脱したことを、さも己の手柄のように粉飾して自画自賛しなければならないほどに、この政権は追い詰められている。