公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

藤沢市新庁舎の備品調達の無駄遣い

 本日の本会議で新庁舎の備品調達に関する質疑と討論を行いました。
 竣工に向けたどさくさで無駄遣いが加速しています。

https://drive.google.com/file/d/0B2vSue499zD0WFBqRURXUXZxRms/view?usp=share_link&resourcekey=0-0-h4bFCCQI4reBraYm9XXA

 議案第22号財産の取得について、市民派クラブの討論を行います。
 本議案は新庁舎の什器備品の取得に関するもので、これまでは「ユニバーサルレイアウトの導入には事務机やデスクワゴン等、什器の仕様を統一する必要があるため、今回の移転に合わせて新規に購入することとする」と説明されていました。そして、今回、最終的に調達契約をするに至って具体的な製品が示されたわけですが、およそユニバーサルレイアウトに似つかわしくない『理事者等備品』が紛れ込んでいます。
 中でも、議案資料に写真が出ている市長、議長らのデスクですが、議長用、副議長用、副市長用の机が約40万円、市長の机は約53万円と、市長の机の方が天版の奥行きが27センチほど大きいために1ランク上等なものとなっているようですが、このことに関しても答弁にあった部屋の広さに机の大きさを合わせたなどという無理矢理な理由では説明になっていませんし、同等の条件でもっと低予算の製品はいくらでもあります。今回選定されたのは役員室用家具のカタログに入っている重厚感、高級感を付加価値とする贅沢品であり、そのような備品で役所や議会の幹部を特権的に遇する権威主義は時代錯誤だと私は思います。
 役所や議会の仕事をする上で、備品の高級感や重厚感などというものは必要ありません。同じ機能で同じ耐久性を持っているのであるならなるべく低予算で工夫する、すなわち「最小経費で最大効果をあげる」のが地方自治の原則で、各課所属長用のデスクと理事者等のデスクとを区別して選定するのは合理性に欠けます。
 そもそも、何十万円もする机の価値が、作業机のように酷使されたり、風雨に晒されるでもない限り、会計上の耐用年数を超えたからといって価値がなくなるとは思えませんので、市長用と議長らの机は現在使用している物を再活用するべきであるとの意見を付し、議案第22号には反対します。