公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

会議録検索の不便を放置する国立市議会の怠慢

 国立市議会の会議録検索システムでは委員会を検索できませんが、事務局の恣意的な判断で4年分程度のPDFは議会ホームページに掲載されています。
 なぜそんなややこしいことをしているのでしょうか?
 多くの市民はそんなことになっているとは露知らず、検索システムで議員の発言を調べて出てきた会議録が全てだと思い込んでいるに違いありません。
 真っ当な選挙の必要条件は知る権利が保障されていることです。確かに紙の会議録は作られています(ただし、休憩を多用して肝心な折衝部分の多くは隠蔽されています)。しかし、利便性が悪ければ、膨大な会議録にアクセスしようと思う人は多くはないでしょう。
 頑張っても入手できないような専制国家ではないだけマシではありますが、そんなドングリの背比べをしているようでは情けなさすぎます。
  選挙がより機能するためには、有権者の努力だけではなく、行政や候補者側が積極的に情報を発信して、有権者が十分な情報を得た上で判断できるようにするべきです。
 国立市民が一般的な自治体と比して、選挙のために必要な情報収集の主要な手段の一つである会議録入手に不便を強いられていることは、国立市の民主主義の障害となっています。
 こうした状況を自ら変えられるのに放置してきた現職議員らの責任は計り知れなく重い。とりわけ、期数が多い議員は4年以上前の自分の発言が検索できないのだから、自らの発言を整理して有権者が入手できるようにするくらいのことをするべきですが、そんなことをしている議員は見当たりません。
 会議録検索システムの不便さを放置していることだけをもってしても、現職議員らは議員失格なのではないでしょうか?(誰一人本気でこれを是正しようと動いた形跡はありません。)

国立市議会会議録検索システムの欠陥2023.3.1発行