公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

問われる国立市議会の問題解決力

昨日、国立市議会の会派代表者会議にて、委員会の会議録検索についても議題となっていたが、まるで本気度を感じなかった。(全会一致で採択された陳情
過去15年分を議会ホームページ上の検索システムに入れるには約400万円掛かるとの試算が事務局から示され、来年度の当初予算として計上するかが議論されたが、慎重に合意形成しないと市民理解が得られない、といった頓珍漢な意見や消極的な意見が多かった。
委員会の会議録をネット検索できないのは議会としての欠陥(都内50議会中2市だけ)なのであって、欠陥に気が付き自分たちの落ち度を反省するのであれば、補正予算を計上してでも即座に改善するのが健全な組織の在り様だろう。
結局、問題の認識が甘いのである。市民に不便を強いているという自覚、地域の民主主義における欠陥であるという認識、が欠けているのである。
これまで費用を掛けてやってこなかったから一時的に多額の費用が必要となってしまったのであり、そのことに市民理解を得たいのなら、これまでの落ち度を謝り、一刻も早く改善するために費用計上をお願いする、ということに尽きるはずが、改善するために丁寧に議論する、などというのは本末転倒しているというのが分からないのだろうか。
予算の捻出に時間が掛かるのであれば、すぐに予算を掛けずにやれることを模索するという発想も皆無。
今は4年分程度をpdfファイルで掲載しているのを15年分に増やすだけでも、検索システムは使えないが、サイトの検索窓からは検索できるし、ネット上で会議録を入手できるようになるだけでも少しはマシになる。
会議後に事務局に聞いたところ、この方法なら費用を掛けずにできるだろうことは確認した。