公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学)

元藤沢市議酒井信孝のブログです。

問題提起

インクルーシブ教育に階段は必要か?

障がいの有無に関わらず共に利用可能なスロープやエレベーターはインクルージョンな設備だが、車椅子用の昇降装置のない階段は車椅子利用者が利用することのできないエクスクルージョン(排除)な設備と言える。車椅子用の昇降装置のある階段はインテグレー…

国立市選挙管理崩壊のミステリー

国立市が選挙管理を10年以上に渡って怠っていた問題で、最大のミステリーはこちらです。 https://sakainobutaka.hatenablog.com/entry/2023/01/20/222114 南京錠の「施錠漏れの場合、選挙無効となる恐れもあります」とまで明記しながら、南京錠の鍵の管理…

PFOS汚染 被害拡大を放置する行政の無責任

www.jetro.go.jp 記事には、米国環境保護庁は、これまで水道水1リットルの含有量はPFOA・PFOS合算で70ナノグラム以下を安全基準としてきたが、PFOSは0.02ナノグラム、PFOAは0.004ナノグラムに変更。その理由を「最新の科学的見地を踏まえ、生涯にわたって摂…

言葉先行を認めるスローガンを根拠とする国立市の公共事業の杜撰さ

国立市教育委員会は、国立第二小学校改築事業の巨大な階層スロープの第一義的な目的は、フルインクルーシブ教育のためだ、と説明している。 一方、昨年8月31日の本会議答弁で国立市の教育長は「フルインクルーシブという理念を推進するに当たって、これは国…

国立第二小改築事業実施設計の瑕疵

国立第二小学校改築事業に設置予定の巨大な階層スロープは、火災発生時には防火スクリーンシャッターによって四方が囲われ竪穴区画となる。進入口も塞がれる。メーカーサイトには「災害弱者にやさしい」とあり、画像検索すると車椅子でも進入可能とされてい…

東京多摩地区の地下水汚染で懸念される農産物への影響

www.tokyo-np.co.jp 下記は東京都水道局による有機フッ素化合物検出状況です。https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/files/items/31227/File/tama_pfcs_R4Q3.pdf下記は各国の目標値https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/files/items/36023/File/da…

国立第二小学校改築事業に設計VEの導入を求める陳情

本日、国立市議会に陳情書を出してきました。 drive.google.com VEとはバリューエンジニアリングの略で、費用対効果を最大化するために検証・検討・提案する専門的な手法です。 ここでいう価値とは機能とコストの関係のことで、同じコストで高い機能が得られ…

国立第二小学校建て替え事業の杜撰さ

国立第二小の建て替え事業は、インクルーシブ教育を大前提としながら、基本構想(国立市ではマスタープランと言っている)段階から多様な主体と共に進めることなく、実施設計の終盤になって当事者団体から階層スロープ設置の要望が出された。この段階でそれ…

沈黙する国立市選挙管理委員会

国立市選管委員の4人に問題があるのか、事務局に問題があるのか。 前回の会議では陳情タイトルの読み上げのみ。今回は「2月3日に継続審査がありさらに継続審査となっているが、事務局でまとめきれていないので後日お知らせする」と事務局長が述べたのみで…

開票管理者と選挙長の責任

開票管理者には投票の効力を決定する権限がある(公選法67条) 昨年7月の選挙で国立市の開票管理者だった国立市選管委員長は、選挙無効レベルの事務の瑕疵を指摘されながら、投票の効力を決定した。 この判断に問題はなかったのか?参議院選の選挙長(比例…

国立市学校建て替え事業の不思議

国立市政には不可解なことが多い。 変だな、と思って調べていくと、他自治体では当たり前なことが抜け落ちていたり、時代遅れになっていたり、常軌を逸していたり。合意形成の過程が曖昧なこともしばしば。 2018年から検討が始まった国立第二小学校の建て替…

崩壊していた国立市の選挙事務

www.youtube.com 「南京錠の施錠漏れ」より、南京錠の鍵を封印せずに管理していたことの方が圧倒的に重大な瑕疵だと未だに理解できていない市当局。南京錠の施錠漏れが選挙無効になる可能性があるのであれば、鍵の封印に異状が見つかれば同様に重大事案とな…

会議録の公開度は内容に比例する?

国立市議会の会議録の公開度は都内最低レベル(※)だが、中身においても不可解な審議が多い。 審議時間は長めだが、的外れな質疑答弁に終始して肝心な本題が疎かになっていたり、呈された疑問がそのままになっていたり、休憩が多用されていたり。 議会の審議…

国立市議会の自浄能力のなさ

国立市議会の情報発信は都内最低レベルです。 会議録検索システムに委員会を対象としていないのは都区市60自治体中3市のみ。うち1市はPDF形式で11年前からの分が掲載されていますが、国立市議会はPDF形式の掲載はあるものの、恣意的に削除しており、平…

解体的出直しが迫られる国立市政

令和3年10月総選挙投票事務要領抜粋切り抜き 情報公開請求で国立市選挙管理委員会の投票事務要領過去4年分を入手しました。 令和元年7月参議院選、令和2年7月都知事選、令和2年12月市長選、令和3年7月都議選、令和3年10月総選挙、令和4年7…

国立市政の解体的出直しの必要

令和3年10月総選挙投票事務要領抜粋切り抜き 情報公開請求で国立市選挙管理委員会の投票事務要領過去4年分を入手しました。 令和元年7月参議院選、令和2年7月都知事選、令和2年12月市長選、令和3年7月都議選、令和3年10月総選挙、令和4年7…

市民軽侮!国立市不適切選挙事務の概要

国立市の不適切選挙事務の概要 投票箱の鍵の扱いに関する国立市と一般市との比較

国立市選挙管理委員会の機能不全

本日の国立市選挙管理委員会の定例会議は会議時間約9分。 事務局説明のみで、司会進行以外の委員発言は皆無。 議会陳情の報告はタイトル読み上げと資料配布のみ。 傍聴者は小川市議と私だけ。 まるで会議の体をなしていないし、不適切事務の責任が問われて…

国立市の審議会公開原則の欺瞞

「国立市附属機関等の設置及び運営に関する要綱」には「会議を開催するに当たっては、開催日程、開催場所及び公開の可否等の情報を、市ホームページ等により事前に市民に周知するよう努めること。」とあるが、ほとんどの審議会が開催予定をホームページに載…

国立市選管の会議公開の欺瞞

国立市役所の公告用掲示板 国立市選挙管理委員会の会議は公開原則となっていると選管事務局は言う。しかし、会議日程は市役所の敷地の片隅の掲示板に告示しているのみで、公開していないに等しい。 公開していると言いながら実質的には公開していないのはお…

投票箱の鍵の扱い方に関する都内26市選管への聞き取り結果

drive.google.com 都内26市すべての選管に電話で聞いたところ、国立市選管の異常さが浮き彫りになった。(もし各市の実態と乖離している場合はご指摘ください。) 当たり前のことではあるが、投票箱が開票前に開披されないように、どこの選管でも鍵は厳重に…

搾取が問題を生んでいる

最低賃金を上げることは、賃金格差是正のためにこそ必要なのであって、その分、高所得者の賃金を下げるのでなければ意味がない。(税制で再分配するのでもいいが) 世界的な食糧危機が懸念され、貧困人口が増加する中にあって、日本は十分に恵まれた飽食社会…

国立市政の内部統制欠如

2017年の地自法の改正(2020年施行)で、内部統制の導入は、都道府県と指定都市は義務付けられ、それ以外も努力義務となっている。 地方公共団体における内部統制制度の導入・実施ガイドライン(総務省) しかし、敢えて義務付けられるまでもなく、内部統制…

不可解な即決契約議案の審議(2022年12月1日国立市議会本会議)

youtu.be 12月1日の国立市議会本会議、矢川プラスの備品買入契約議案は、その日の内に上程、質疑、討論、採決する即決議案でしたが、たまたま傍聴したところ、かなり違和感がありました。 契約議案なのに、契約内容を確認する質疑はほぼなく、プロポーザル選…

問われる国立市議会の問題解決力

昨日、国立市議会の会派代表者会議にて、委員会の会議録検索についても議題となっていたが、まるで本気度を感じなかった。(全会一致で採択された陳情)過去15年分を議会ホームページ上の検索システムに入れるには約400万円掛かるとの試算が事務局から示され…

自治体内弁護士の存在意義

自治体内弁護士は地方自治の役に立っているのだろうか?役所が、役所を弁護させるために雇用しているとしたら、そんなものは税金の無駄遣いでしかない。弁護士にも得意分野不得意分野があるし、法解釈も様々。一弁護士の意見を普遍的なものとして鵜呑みにす…

国立市の公共調達の瑕疵

(前の記事)癒着を生む曖昧な公契約 - 公共政策の倫理学(旧地方自治の倫理学) <矢川プラス備品購入実施要領 >には「③地域特性やコンセプトを踏まえ、これからも地域への愛着が生まれ、地域全体が元気になっていくための矢川プラスへの独創的・実現可能…

非軍事・反軍事国家を目指したい

かつて無防備地域運動というのがあったようだが、なぜ廃れてしまったのだろうか(一番共感する平和運動なのに)。 我が国は軍事力を持たないし、すべての軍事を拒否し応戦しないから、我が国に対して一切の軍事行為をするな!軍事で他国を威嚇するような国と…

癒着を生む曖昧な公契約

プロポーザル方式は、優先交渉権者を選定し、その後、契約内容を交渉して契約する。 12月1日の国立市議会で矢川プラス備品買入契約締結議案が即決(議案の上程と質疑、採決を同日に行ってしまう)で可決した。 しかし、質疑や討論を聞いていると、契約内容と…

市長の執行機関に対する調査権

本日、総務省自治行政局行政課の職員と話して、選管に対する市長の責任についての理解が少し深まりました。 確認できたのは以下のようなことです。 ・市長はその権限に属する選挙事務を選管に委任している。 ・市長は市の「執行機関相互の間にその権限につき…